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(^0^)ひとめでわかる! 平成18年会計・税務の重要改正事項 5本ダッシュ!

■ 会社の社長さんと顧問税理士の会話・・・

社長:なんだか最近、会社に関する会計や税務が今までと違う部分が沢山あるみたいだね。決算書も去年までと少し違うし・・・。私に分かるように説明してくれませんか?

税理士:そうですね。今年の改正は、税法だけでなく、会計にも改正がありましたから、勉強していただく部分が多いと思います。

社長:なんだか難しそうだな・・・

税理士:はい!難しいですからがんばって聞いてくださいよ!社長は学生時代、野球部でしたよね。野球の練習を思い出して、厳選重要改正点5項目をクリアしてください!グランド往復5本ダッシュだ〜〜〜〜〜!

社長:ひや〜〜!嫌な事お願いしちゃったな。。。

■ ダッシュ1本目!(会計) 

会社法の創設(平成18年5月1日施行)

会社法は旧商法(会社に関する規定部分)、旧商法特例法(株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律)及び旧有限会社法を再編・統合して商法から独立させて制度化したものです。

旧制度

再編

新制度

商法

個人商人の規定

商法

会社の規定

会社法

商法特例法

有限会社法

ポイント

・ 有限会社がなくなり株式会社に1本化された。(既存の有限会社は法律上「特例有限会社」として存続しますが、新しく有限会社は設立できなくなりました。)有限会社を名乗れることに希少価値がでるかも・・・(?)

・ 株式会社の最低資本金制度がなくなった。(0円でもOK)

・ 米国のLLC(リミテッド・ライアビリティー・カンパニー)をモデルとした合同会社(社員の全部を有限責任社員とする持分会社、出資比率に関係なく定款に定めれば利益分配を自由に決められるため、映画制作プロジェクトなどでの利用が見込まれる。)の創設。

・ 株式会社の機関設計(取締役○人、監査役○人、など)の決定が比較的自由になった。(旧商法では原則株式会社は取締役3人以上、監査役1人以上)

・ いろいろな特色を持った株式の発行が可能になった。(株主総会の決議に対して拒否権を発動できる「黄金株」も可能になった。ただし欧米では非主流だそうです。)

・ いつでも株主総会の決議により配当ができるようになった。(旧商法では中間配当と決算配当の年2回までだった。)

・ 計算書類の変更(基本財務諸表が貸借対照表・損益計算書・利益処分計算書・営業報告書から貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書・個別注記表に変更)

社長:なるほど、それで決算書が少し変わっていたのか。これからは、始めて取引する会社の与信も慎重にしなくちゃいけないね。

■ ダッシュ2本目!(法人税)

交際費の改正(平成18年4月1日以後開始事業年度から適用)

◆ まずは制度の勉強 ◆

法人が支出する交際費は会計上は費用となりますが、法人税法上は費用(法人税法上費用のことを損金といいます。)算入に一定の制限をおいています。

期末資本金1億円以下の法人 

→ 年400万円までの交際費はその10%、年400万円を超える部分の交際費はその全額が損金不算入

  ex)交際費500万円

  400万円×10%+(500万円−400万円)=140万円(損金にならない金額)

期末資本金1億円超の法人 

→ 交際費の全額が損金不算入(一切損金になりません)

  ex)交際費500万円(損金にならない金額)

∴ 交際費として扱うか否かは所得計算に大きな影響を与える!

◆  改正点 ◆

内容

得意先・仕入先等に対する一人当たり5,000円以下の飲食費は交際費として扱わなくてもよいこととなった!

適用除外

会社の役員や従業員又はこれらの親族に対して行われる接待等の場合は適用がありません。

ポイント

・ 一人当たり5,000円以下かどうかは、単純に飲食等に要した金額を参加した人数で除して計算します。(○○さんは1,000円、××さんは7,000円、二人で飲食して合計8,000円の支払。8,000円÷2人=4,000円≦5,000円なので交際費としなくてOK。××さんはたくさん飲んだからダメ・・・と考えなくていい。)

・ 5,000円は税込みか税抜きかについてはその会社の経理方法によります。税抜き経理をとっていれば税抜きで5,000円以下、税込み経理をとっていれば税込みで5,000以下で判定。

・ この規定は?飲食のあった年月日?参加した得意先等の名称・氏名・関係?参加した人数?金額・飲食店の名称・所在地?その他参考となるべき事項を記載した書類(領収書でもOKですので必要事項を領収書に書き込むなどして対応するとよいでしょう)を保存する必要があります。

・この規定は一連の接待行為ごとに考えますから、A店で1次会、B店で2次会があった場合、1次会と2次会の接待行為が別(お店が変わっている等)であれば、それぞれで一人当たり5,000円以下かどうかを判定すればOKということになります。(A店、B店合計金額で一人当たり5,000円以下と判定しなくてもよい。)ただし、一連の接待行為の途中で行われた飲食代には適用がありません。たとえばゴルフ場での食事代はゴルフ接待行為の一部ですからこの規定の適用はないことになります。

おまけポイント

この規定は「交際費」についての規定ですから、その飲食代が「会議費」(会議のために通常要する費用)であれば、一人当たり5,000円以上でも会議費として損金算入は可能ですし、従業員に対する「福利厚生費」に該当すれば一人当たり5,000円以上でも福利厚生費として損金算入が可能です。

社長:領収書に何人で行ったのか等をその都度書く様にするよ。小さいけれど立派な節税だね。

■ ダッシュ3本目!(法人税)

役員給与の見直し(平成18年4月1日以後開始事業年度から適用)

役員給与はその額の決定に役員自身が関与する事などから、利益操作に利用される可能性があるため、損金算入に一定の要件をもうけていましたが、今回の改正でその要件が大きく見直されました。

◆  定期同額給与 ◆

役員報酬(月給)は定時株主総会で変更する以外基本的に変更できない!(変更してもいいが会社の損金にならない。)

◆  事前確定届出給与 ◆

これまで損金として扱われなかった役員賞与が、所定の時期までに確定額を届け出ることにより、損金として扱われることとなりました。この規定は、役員への賞与が損金として扱えることとなるメリットがある反面、役員に対する臨時の(1ヶ月以上の期間を空けて支給する)給与はすべて事前届出が必要となりますので非常勤役員などに対して半年俸などを支払っている場合、これまでは届出の必要なく損金として扱われていたものが、事前届出の対象となる場合がありますので注意が必要です。

◆  利益連動型給与 ◆

上場企業のうち委員会設置会社等の要件を備えている会社のみ適用可能。有価証券報告書に記載される利益に関する指標を基礎に役員報酬を利益と連動させて計算した場合、その損金算入を認めるもの。

◆  特殊支配同族会社の役員給与一部損金不算入 ◆

税理士:少し難しい話なので、肩の力を抜いて、この論点は対話形式でいきましょう。

社長:よかった。だいぶしんどくなってきてたからちょうどいいや。ところで、自分の報酬の一部が損金(経費)にならなくなる可能性があるって取引先の社長が言ってたんだけど本当?

税理士:そうなんです。まだ、未確定部分が多いのですが、簡単に、社長のケースで説明しますね。

現在、社長は会社から年間2,000万円の報酬をもらっておられます。賞与は支給していませんから、2,000万円は全部会社の損金になっています。

次に、それは社長さん個人にとっては給与所得で所得税がかかっていますよね。

社長:はい、3月に確定申告してますね。

税理士:そのとき、給与所得の計算で「給与所得控除」というものを給与額面から自動的に差し引いて給与所得を計算する仕組みになっているんです。サラリーマンにも必要経費がかかるだろうから、一律に「給与所得控除」という必要経費を国が定めていると考えてください。社長の場合、2,000万円−「給与所得控除」270万円=給与所得1,730万円で所得税が計算されている訳です。

社長:なるほど。(前にも説明してもらったけど忘れてた・・・)

税理士:そうすると、報酬を支払う会社では2,000万円が損金となっているのに、個人の所得税は270万円を差し引いた1,730万円にしか課税が行われていない。また、そもそも同族会社の社長さんの仕事に必要な経費は会社が当然払っているだろうから自動的に計算される必要経費「給与所得控除」が問題だ!となった訳です。

そこで、所得税の計算を特定の個人だけ別計算にすることは制度上できないので、所得税が1,730万円に課税されるのなら、会社で損金となる金額も1,730万円にしよう、つまり、「給与所得控除」270万円を会社の損金にしないことにしようということになったんです。

社長:すこし難しくなってきたネ・・・で、どうなるの?

税理士:今まで、損金になっていた役員報酬のうち270万円が損金にならないわけですから、法人の実効税率(法人税・住民税・事業税)を40%とすると、270万円×40%でざっと108万円の増税です。

社長:え?そんなに?

税理士:会社法の制定で会社が簡単に作れるようになったから、給与所得控除を利用した節税の乱用を防ごうとすることがそもそもの狙いのようですね。

ただし、この制度の適用がある会社はすべての会社ではありませんから、まず適用があるかどうかを検討しなければなりません。

社長:どんな要件?

税理士:微妙な部分も多いですから、簡単にお話しますね。

・同族会社であること

・同族会社の業務を主宰する役員とその役員及びその役員と特殊関係(親族等)にある者が、その会社の発行済み株式の90%以上を所有していること

・同族会社の業務を主宰する役員及びその役員と特殊関係(親族等)にある者がその会社の常務に従事する役員の過半数を占めていること。

が会社支配に関する要件です。また、上記の要件を満たしていても、業務主宰役員の役員報酬を差し引く前の所得が800万円以下であれば適用がなく、800万円以上であっても、3,000万円未満であれば一定の要件の基に適用がない場合があります。このあたりは複雑な計算がありますから社長の会社で判定したものを今度説明しますね。

(注)この規定は、業務主宰役員はどのように特定するのか?(代表取締役だとは法律に書いていない。)その役員と特殊関係にある人はどこまでなのか?(税理士は社長と同じ意思を持っているだろうから、親族でなくても特殊関係者に該当するかもしれない・・・)など、はっきりしない部分が多数存在しますから、今後の動向に注意が必要です。

社長:よく分かったけど、だいぶ頭に疲れがのこった・・・。あとダッシュ2本もあるの?

税理士:そんなことだろうと思いました。では、あとの2つは手短にしますね。

■ ダッシュ4本目!(所得税・住民税)

個人所得税・住民税の定率減税縮小・廃止

所得税の定率減税は平成17年度まで20%でしたが、平成18年度は10%、平成19年度は全廃となりました。住民税も平成17年度までが15%、平成18年度7.5%、平成19年度は全廃となっています。

■ ダッシュ5本目!(所得税・住民税)

国から地方への税源移譲

平成19年度分からの話ですが、所得税の税率及び住民税の税率の変更が図られ、おおむね3兆円が所得税(国税)から、住民税(地方税)に移譲される試算となっています。所得税・住民税の合計額である国民負担にほぼ変更はありませんが、所得税として収める税額と、住民税として収める税額に変化が生じます。

社長:やったー!これで終わりだね。

税理士:本当はまだまだありますけど、今日はこのくらいにしておきましょう。

社長:こんなことなら、ほんとにグランド往復ダッシュ5本を走ったほうが楽だな(笑)

参考(オリジナル図解)

国から地方への税源移譲(所得税・住民税の税率変更)

改正前(〜平成18年)

所得税

4段階

37%

30%

20%

10%

課税所得

〜330万

〜900万

〜1800万

1800万超

住民税

3段階

13%

10%

5%

課税所得

〜200万

〜700万

700万超

改正後(平成19年〜)

所得税

6段階

40%

33%

23%

20%

10%

5%

課税所得

〜195万

〜330万

〜695万

〜900万

〜1800万

1800万超

住民税

1段階

10%

課税所得

一律


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